論文

【初めての論文投稿】投稿先の決め方と特徴を分かりやすく解説!!

どーもー!!ナツです!!
今日はどうしたのー?

とうとう論文を投稿する準備が出来たんだけど、論文がたくさんあってどこに出せばいいのかよく分からないんだ

研究計画書、倫理審査委員会、データ収集、データ解析・・・多くの試練を乗り越えてついに研究が終了しました。
 
この成果を論文として発表しようと思ったら意外に多くの雑誌があることに気付いてどこに出すべきか悩んだ経験はありませんか?
 
もちろん一番始めには自分が愛読している権威ある雑誌に投稿することでしょう。
 
しかし、その雑誌ではリジェクト(掲載不可のこと)されてしまい、次はどこに投稿しようかと迷っている人もいると思います。
 
投稿先によって自分の研究がどのくらいの人の目に留まるのかが決まるため、論文の投稿先は慎重に検討するべきです。
 
また、研究者によって投稿先に求めることも異なると思います。
 
この記事では論文の投稿先を決める際に考えておくべき点について、簡単にまとめて解説していきます。
 
この記事は論文の投稿先を決める手助けになると思いますし、僕自身も論文をいくつも書いてきて、この記事で書いてあるようなことを意識しながら投稿先を決めています。
 
また、このブログでは、論文の序論の書き方方法の書き方についてもまとめています。そちらもぜひ読んでみて下さい。
 
それでは解説していきます。
  • 論文投稿先を決めるのに迷っている人
  • 論文投稿先を決める基準がよく分からない人

投稿雑誌の選定

僕が論文の投稿先を決める時には

  • 投稿雑誌のテーマ
  • Impact Factor
  • 雑誌区分
  • 年間発刊数など
を参考にしています。
 
それぞれ詳しく解説していきます。

投稿雑誌のテーマ

投稿雑誌のテーマは投稿先を決める上でまず第一に考えるべき内容です。
 
自分の研究テーマに合った投稿先を選ばないと、どんなにすごい研究を行っても人の目に触れる機会は激減し、価値のないものと判断されてしまいます。
 
高齢者の運動習慣の研究を、プログラミング関係の雑誌に投稿しても誰も読んでくれませんよね。
 
これは極端な例ですが、そもそもテーマに合っていないと投稿をしたところで論文に載せてもらえず、突き返されてしまう可能性も高くなってしまいます。
 
「自分の研究が最も評価される雑誌はどこか」という視点を持って投稿先を決めていきましょう。
 
この時参考になるのは雑誌の投稿規定です。
 
投稿規定の始めに雑誌のコンセプトや求めている研究内容などが書かれている場合が多いです。
 
投稿規定を確認して、自分のテーマと合致していれば投稿先の候補として入れて良いと思います。
  • 自分のテーマと合致している雑誌を選ぶ
  • 投稿規定を参考にして雑誌のテーマを知る

Impact Factor

次に考慮すべきこととしてImpact Factorがあります。
 
研究者であれば一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
 
やはり自分の研究は出来るだけImpact Factorの高い雑誌に載せた方が業績にも有利に働きます。
 
Impact Factorとはその雑誌の影響力を示す指標で、Web of Science Core Collection収録の雑誌を対象とした評価指標のことです。
 
Impact Fuctorはその雑誌の3年間の成果で計算され、後半1年間の被引用回数を前半2年間の発行した論文数で割ることで求められます。
 
具体的に表すとこんな感じです。
インパクトファクターの計算式の図解
この時注意するべき点として、Impact Factorはあくまで雑誌そのものの影響力を示す指標であるという点です。
 
雑誌に載っている論文そのものを評価しているわけではないので気を付けてください。
 
それでもやっぱりImpact Factorが高い雑誌は掲載までのハードルがかなり高いし、査読も慎重に行われているので、そこに載っている論文は信頼できるって考えちゃいますげどね。
 
それで良いと思います。
 
ただ、あくまでImpact Factorは雑誌の影響力の指標であるということは知っておいてください。
  • Impact Factorは雑誌そのものの影響力を示す指標
  • 論文そのものの質を表すわけではないけど、参考にはなる

 

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雑誌区分

論文を投稿する雑誌には大きく分けて2種類あります。
 
それは学術誌と商業誌です。
 
大きくは変わらないのですが、微妙に雑誌としてのスタンスや性質が違います。
 
それぞれ説明していきます。

学術誌

学術誌とは主に学会が発行する論文雑誌のことを指します。
 
「日本○○学会」とか「世界○○協会」とかですね。
 
学術誌は新しい学術的発見や学問としての発展を目的としています。
 
利益を目的としているわけではないため、雑誌の購読料なども安価で、学会員には無料で配布されるところも多いです。
 
また、投稿料、掲載料も無料で設定しているところが多く、研究者としてはとても助かりますね。
 
このため多くの論文が学術誌し投稿され、論文が人の目に触れる機会を多く得ることが出来ます。
 
論文を投稿する場合は学術誌を第1候補とするべきでしょう。
 
ただ、学術誌は商業誌と比べて査読の目が厳しいことがデメリットとして挙げられます。
 
査読の目が厳しいことをデメリットに挙げるのは研究者としてどうかとは思いますが事実です。
 
また、年間発刊数が少ないため掲載までに時間が掛かることもありますので気をつけてください。

商業誌

商業誌とは主に出版社が発行する論文雑誌のことを指します。
 
出版社が発行するため、その目的は主に利益です。
 
インパクトのある論文や一般の人でも興味が出るような研究が掲載されやすい傾向にあると思います。
 
雑誌のデザインも洗練されており、web購読や電子書籍化などのサービスの充実してるために便利で使用しやすいのが一番のメリットです。
 
一方で、商業誌のデメリットとしては投稿料や掲載料、購読料が高めに設定されていることがあります。
 
1ページ当たり5000円~1万円の掲載料が一般的で、購読料も高いので人の目に触れる機会という点では学術誌よりも劣ると思います。

年間発刊数など

年間発刊数は、特に大学院生などで掲載されるまでの期限が決まっている人、公的研究費で成果を出すまでの期限が決まっている人は要チェックです。
 
年間発刊数が1回の雑誌では1年に1回しか掲載される機会がないため、掲載に間に合わなければ、次は1年後となってしまいます。
 
また、年間発刊数が少ない雑誌は、査読にも時間がかかるイメージがあります。
 
反対に年間発刊数が多い雑誌は投稿から査読までがかなりスムーズに行われるように思います。
 
掲載までの期間が決まっている人はしっかりと投稿雑誌の発刊数や発刊月を確認して、投稿雑誌を選んでいきましょう。
  • 年間発刊数は査読期間の目安になる
  • 掲載までの期限が決まっている人は要チェック!!

まとめ

【投稿先を決める時に参考にすること】

  • 投稿雑誌のテーマ
  • Impact Factor
  • 雑誌区分
  • 年間発刊数など
いかがだったでしょうか。
 
投稿雑誌を選ぶのにも色々と考えるべきことはあります。
 
論文を掲載する目的は人それぞれだと思いますので、自分の目的に合わせて優先する事項を決めればよいと思います。
 
例えば、とにかくすごい業績が欲しい人はImpact Factorを最優先にすべきですし、博士論文のために少しでも早く掲載したいということであれば、掲載までの期間やハードルを優先すれば良いと思います。
 
大切なのはどんな雑誌に投稿するのであれ、自分にできる最大限の力で論文を書くということです。
 
そうすれば自然と研究者としての腕も上がっていくと思います。
 
引き続き、楽しい研究ライフを送りましょう。

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